勾留請求却下を勝ち取りました!

担当している刑事事件で勾留請求が却下されるというとても嬉しいことがあったので報告します。

依頼者は占有離脱物横領罪で逮捕され、当職が当番弁護士として受任しました。

勾留されるとすぐに準抗告するも敢え無く棄却。

被害者が複数人いるので連日示談交渉に奔走することに。

何名かの被害者と示談を成立させた上で勾留取り消し請求をするも敢え無く棄却。

そして苦労して被害者全員と示談を成立させたのにまさかの起訴。

保釈請求をしたところでようやく保釈が認められ、保釈協会から急遽お金を借りました。

裁判所で保釈金を納めてホッとしながら帰路につこうとしたところ、携帯がプルルルル・・・。

「○○警察署です。本日○○を再逮捕しました。」

せっかく保釈金を納めたというのにこのタイミングでまさかの再逮捕。

その日は接見室で依頼者と二人で絶望感に打ちひしがれました・・・。

「もうここに閉じ込められるのは限界です。」と、依頼者は言いました。

依頼者の身体拘束期間は2週間以上になっており、そう思うのは最も。依頼者の身体からは重い疲労感がにじみでていました。

私はここで諦めてなるものかと再逮捕された事件の被害者とすぐさま警察を通して連絡を取り、示談を成立させました。

そして検察官に勾留請求をしないよう意見書を書いてお願いしましたが敢え無く勾留請求。

検察官に勾留請求した理由を聞いた上で私は裁判所に電話をかけ、勾留質問前に依頼者と面会をすることを希望。

裁判所に飛んで行き、勾留質問前に依頼者と面会をしました(裁判所で面会した時依頼者は手縄腰縄をされて非常に痛々しい姿でした。)。

依頼者には「検察官の弁解録取の時と同じようなことを言ったら勾留されてしまうから、勾留質問時には・・・・と言ってほしい。」とアドバイスしました。

そして多額の保釈金を納めたばかりで再逮捕されていること、被害者とは示談が成立していることなどを裁判官に訴えました。

夕方に裁判所に電話をかけたところ、勾留請求が無事却下されたとの結果報告をいただきました。

ここ数日の苦労が報われたことでじんわり涙が出ました。

普通は再逮捕が予想されている事件で保釈を通すのは問題だと言われていますが、この事件では結果的に前件で保釈を通しておいてよかったことになります。

刑事弁護はスピードと諦めない気持ちが大切であるということをつくづくと感じた一日でした。

これからも輝力法律事務所をよろしくお願いします!